席がとなりの子 [Youth]
GRD3
僕は小学校高学年になってもほぼ毎日担任の栗谷先生に
往復ビンタをくらうしょーもない問題児だった。
先生に名づけられたあだ名は、忘れ物の王様。
ちなみに僕の親友はさらに問題児で、忘れ物の神様とあだ名されれいた。
そんな問題児の僕の隣りの席だった子はけっこー可愛くてしっかり者。
いつも僕が忘れてしまう鉛筆や消しゴムをそっと貸してくれた。
テストの点数も何問かはその子の回答をカンニングして稼いだ点数だった。
その子から思いもよらず年賀状が届きそこには
大好き
と書かれていた。僕は天にも昇る気持ちになった。
3学期も始まりその子の事を意識してしまうと、まともに顔も見る事が出来なかった。
そしてある二人きりになった時。僕は言った。
おめーなんか嫌いだ・・・。
やっやっちまったー・・・。
川下り② [Youth]
オカモト君に大量の荷物と、腹一杯空気を吸わせいざ出航。
オカモト君は音も無く滑り出す。
二日酔いには迎え酒って事で早速缶ビールを開け乾杯。
「これだよっ。これっ!」
「やっぱヤンエグ(ヤングエグゼクティブ)は水の上が似合うなぁ。水も滴るってか?がははっ^^」
「豪華プレジャーボートじゃねーけどな。がははっ^^」
オカモト君はどんな激流にもボヨヨ~~~ン。ボヨヨ~~~ンと荒瀬をやり過ごす筈であった。
しかし房総の川はいかんせん水流が少ない。
水深の浅いトコを通過する度にゴリゴリッ。ゴリゴリッと鈍い音がした。
「なんだか足元冷たくね???」
「気のせーだべ。がははっ^^」
「やっぱちょっと水入ってきてね???」
「気のせーだべ。がはっ^^;」
ゴムボートの膨らました部分はさすがオカモト君。ビクともしませんでしたが
船底の部分が大きく裂け大量に水が浸入。
「とりあえずあそこの中洲に上陸してガムテープで応急処置すっか。腹も減ったし。」
中州に上陸して焚き木を集めて焚き火。ズボンを脱いでパンツ一丁になり
焚き火にケツを突き出しているとケツから湯気がモクモクと。
対岸には登校中の小学生やら中学生が僕らの奇妙な光景を見て
僕らと目を合わそうとはしない。何故だろぅ?
パンツも半乾きになった頃、携帯コンロでお湯を沸かしカップヌードルを食う。
船底を修理しようとすると思った以上にオカモト君にダメージがあったのと
また何時でも来れんべって事で今回の川下りは終了とした。
僕らの川下りは世界一短い川下りとなってしまった。
オカモト君で川下りはこの後もなぜかしませんでしたが
冬亀山湖に浮かべて、クーラーボックスの上に卓上コンロをセットし
船上鍋パーティーしたり、海でキス釣りしたりでなんやかんや大活躍しました。
20年前の川下り [Youth]
社会人になって金銭的に少々余裕の出来たオレは
川遊びがしたくてゴムボートを買った。
オカモトゴム製のゴムボートを友達に自慢すると
そいつは妙に感動したのを今でも鮮明に覚えている。
ちなみにそのゴムボートはピンク色ではなく深緑色です。あしからず。
「とりあえず川下るか。」
夜中のうちに房総にある夷隅川に移動して前夜祭とばかりに
安いウィスキーをたらふく呑んだ。
呑んでると地元のオッサンが話かけてきたので
「まぁまぁ一献」っと
紙コップに安ウィスキーを注いでやると
まんざらでも無さそうな顔して、宴に加わってきた。
その晩(朝)はそのオッサンの家に泊めてもらった。
部屋に入るとあたしんちのお母さんそっくりな
なんともマンガチックなお母さんが迎えてくれた。^^;
そして今度はオッサンが酒飲めと
房総の超安い舌にピリッとくる日本酒を振舞ってくれた。(当時は2級酒ってのがあった。)
海までのんびり川下りする予定だったので
二日酔いの体にムチ打って起き
テーブルにメモを残しオッサンの家を後にした。
「これから太平洋まで下ります。世話になりました。アディオース!」
この続きは気が向いたら記事にします。